kyuuuuuuuuuuriのブログ

うぇぶエンジニアになりたくてなりたくて震えるもろきゅうの日記です

キリンを読んだ感想

久しぶりに日記書きます。
一年に数回しか本を読まないのですが、最近読んだ本の内容が思い出せないことがありました。
多分その本の内容が少し難しかったからだと思うんですが、せっかく読んだのにもったいないなぁと思って、本を読んだら感想を書くことにしました。
長らく文章を書いていないのでちょっと自信ないのですが、がんばって感想を書きます。(ネタバレあるかも)

今回読んだ本は山田悠介さんのキリンです。

山田悠介さんの本はリアル鬼ごっこを最初に、好きになった作家さんです。
独特の世界観を持っていて、どの本も一度読んだら時間を忘れて最後まで読み続けてしまう本ばかりです。
そして決まって最後にどんでん返しがあるので、ドキドキしながら読み進められます。
キリンは、本屋さんに立ち寄って最初に目についた山田悠介さんの本だったので、内容を読まずに即買いしました。笑

【要約】
主人公のキリンは、父親を知らずに生まれてきた子供で、同じく父親を知らずに生まれてきた兄(秀才)がいます。
二人とも、あることを理由に母親に天才として育つよう期待されて生まれてきた子供なのですが、キリンだけ途中で勉強ができなくなってしまい、母親と兄に見放されてしまいます。
そこで、天才養育学校という、天才として育つように作られた施設に入れられるのですが、キリンはその施設で自分と同じ境遇の仲間や後輩に出会い、厳しい教育環境下に置かれます。養育学校の校長先生である熊野と、自身が天才として成功することを条件に、母親と兄と暮らせることを約束し、いつか来るその日を夢見て一心不乱に才能を磨きながら育ちます。

【感想】
読んでいてつらくなる本でした。本の世界の母親たちは、子供が天才であることが自分のステータスのように思い、天才を養育するには父親はいらないと考えています。そう扱われている子供のうちにいるキリンとその兄秀才だけど、秀才は天才として育ち、周囲に注目され、自分が勉強ができることを自負していました。一方キリンの方は秀才とは違い、勉強が非凡のほどできるわけではなかったのですが(それでも普通の子よりはできたのだけど)、ずっと母親と兄を慕っていました。母親に捨てられ、兄に見放されながらも再び3人で幸せに暮したいと願う姿は、わたしにとってとても尊敬できるものでした。また、キリンは、母親や兄だけではなく、周囲の友達にも思いやりの心を持ちながら接していました。
なにかで成功するとか、他人と違う才能を持つとか、それ以前に家族というものを好きになり、人を愛することができる人間になりたいとキリンを読みながら思いました。多分本当の幸せは、そこにあるんだと思います。

キリン (角川文庫)

キリン (角川文庫)